【実生記録】アガベ・ホリダ・チョコレートソーン① 播種→播種1か月後

SEED STOCKでアガベ・ホリダ・チョコレートソーンの種子を購入し、実生に挑戦しました。
結果、発芽率100%達成!!種子の発芽メカニズムをもとに対策を工夫してみました。
播種~播種1か月後までの成長記録です。

目次

アガベ・ホリダ・チョコレートソーンとは?

SEEDSTOCKさんの販売ページによると、

アガベ ホリダ チョコレートソーンは、まるで液体チョコレートに浸けたかのような美しい茶色の葉縁を持つ特異なアガベ ホリダです。成長と共に、その豊かな茶色は徐々に銀灰色へと変化していきます。美しいだけでなく、丈夫で非常に育てやすいアガベでもあります。

引用:https://seedstock.jp

とのこと。
インターネットでチョコレートソーンを調べても成長した株姿はでてきませんでした。
美しい茶色の葉縁を持つホリダとのことで、どんな株姿になるのか、興味を惹かれたので実生にトライすることにしました。
以下は基本形のアガベ・ホリダに関する情報です。

なお、原産地および説明文は、NHK出版発行の「12か月栽培ナビNEO 多肉植物 アガベ」靏岡秀明著を引用させていただきました。
100種類のアガベが紹介されており、月ごとの育て方、種まきや植え替えなどの栽培情報がわかりやすくまとめてあります。

  • 分類
    キジカクシ科リュウゼツラン属
  • 学名
    Agave horrida ssp. horrida (アガベ・ホリダ)
  • 原産地

メキシコ(サン・ルイス・ポトシ州、プエブラ州、ベラクレス州、メヒコ州、モレロス州)

  • 説明

直径30~60cm。人気の高い中型種。標高2200m前後の火山の斜面などに自生。葉は光沢のある濃緑色で緑が反り返る。鋸歯は幼株では茶褐色、成株はアッシュグレーで牙のようになる。葉は薄く、美しいロゼットを形成。

おや?普通のホリダも成長とともに鋸歯は茶褐色からグレーに変化するようですね。
チョコレートソーンという名前がついているくらいなので、より顕著に広く着色されるのかもしれません!楽しみです。

ホリダの原産地は、メキシコの5州にまたがるようですね。
Google Mapで大体の位置をみるとここら辺のようです。

この内、プエブラという都市は標高が2,100mくらい。ホリダが自生する標高と大体一致していたので、代表気象条件として温度、降水データを@Weather Sparkさんで調べました。

プエブラは、冬でも最低5℃程度、夏は最高でも26℃程度で、降雨は6-9月に集中していてあとは乾燥していそうですね。
東京と比較するとずいぶんと安定していて過ごしやすそうな地域ですね・・・うらやましい。

東京において現地と気温帯が一致する期間は、3~5月と9-11月のようなので、成長型は春秋型と考えるとよさそうですね。

ちなみに、なぜ2024年12月末という冬真っ只中に種まきをするかというと、最近ヒートマットを購入したからです。
いま播種すれば、発芽後3か月程度の状態で3月を迎え、そこから爆速で成長するはず。
一気に株を大きくできて夏も冬も越えやすくなるのでは!という作戦です。

播種(2024/12/28)

SEED STOCKさんで10粒購入したところ、おまけに2粒ついていたので、合計12粒を播種しました。
育成本に書いてある方法をベースに少しアレンジし、以下の方法で播種しました。

  • 前処理
    特になし!
    なぜなら私のバイブルである”NHK出版発行「12か月栽培ナビNEO 多肉植物 アガベ」靏岡秀明著”に種の前処理について記載がなかったからです!
  • 用土
    100円ショップで購入した蓋つきのプラカップに1~2cmほどバーミキュライトを敷き、メネデール+オーソサイド液をスプレーしておき、そこに押し付けるように播種しました。
    発芽したものから、プレステラに移す予定です。
    発芽後も高湿度を保つとジュレったりカビが移ったりしてしまう懸念があったので、このような形をとっています。パキポの実生経験から学びました。

  • LEDを12hr照射。照度は、5,000~10,000ルクス。
  • 温度
    35℃でコントロールしたヒートマットの上にプラカップを置きました。
  • 湿度
    プラカップの蓋をしたままだったので、相対湿度は100%。

播種から1週間・・・発芽しない

播種から1週間経過しましたが・・・
動きなし!!発芽0!

なんで~~。うーん、見よう見まねでやってみましたが・・・。
まだ1週間なのでこのまま待ってもよいかもしれませんが、少し種子について学んでみて対策を打ってみました。
その時の内容は別記事にまとめてあるのでよかったらご覧ください。

種子の様子をみると、薄いままで種が膨らんでいないように見えました。

そこで、種に吸水してもらうべく、
対策① メネデール水に24時間漬ける
を行いました。



対策① メネデール水に24時間漬けるの結果は・・・

メネデール水に漬けてから3日後・・・・

8粒が発芽!!




吸水が足りず、種が休眠から起きていなかったようですね!よかったです!!

残りは4粒はそのまま1週間経過しても発芽しませんでした。

対策② 種子の端っこを削るの結果は・・・

残りの4粒は、水を吸えていない or 水を吸ったが殻を破る力が足りない状態なのでは??
と予想しました。

そこで・・・
対策② 種皮の端っこの根が出てくる部分をやすりで削る

種皮が薄くなった部分から、水が吸いやすくなる & 殻を破りやすくすることができるのでは?と考えました。
下の写真のように、少し白い部分が見えるまで紙やすり#320で削ってみました。
(種子がダメになる可能性もありましたが、攻めました)


その12時間後・・・


・・・残っていた4粒すべてが発芽!!発芽率100%!
これはうれしいです!!!

ちなみに・・・
この後、別のアガベでも対策②の削る方法試してみました。

吸水しても発芽しなかった3粒のうち、2粒が種皮を削って発芽しました!
しかも!!!なんと削ってから3時間後に!!!!!

ただし、残りの一粒は削っているときに潰れて☆になりました・・・。

種子を傷つけるリスクはあるものの、ダメ元でやってみる最終手段としては有効かもしれません!
実行する場合は自己責任でお願いします・・・。

播種から約1ヶ月(2025/2/3)

播種から約1ヶ月経ちました。
ホリダ・チョコレートソーンさんたちの姿がこちらです。
まだ腰水継続しています。
大体は1枚目の本葉が生えそろった感じでしょうか。早いものは2枚目の本葉が出始めています。

最後に発芽した2つ(種皮に傷をつけて発芽させたもの)ですが、その内1つは子葉が出たものの本葉を出すまでいかず、溶けてしまいました(左下写真の一番右下のやつです、種の抜け殻だけになってます・・・)。
もう1つ(左下写真の一番左下のやつ)は、細いながらも生き延びています。
自分で種皮を破れなかっただけあって、少し未熟なところがあるんでしょうね。
種皮に傷をつけるデメリットの一つでしょう。種をそのまま置いてするかわからない発芽をまつか、強制的に発芽させるかどちらがよいのかわかりませんね・・・。

まとめ

  • アガベ・ホリダ・チョコレートソーンの播種~その後1ヶ月間の記録でした。
  • アガベの実生は播種前の吸水(24hr)程度が非常に有効なようです。
     ※24hr吸水後に8粒/12粒が発芽!
  • それでも発芽しない種子を早く発芽させるために、根が出る部分の種皮を削ったところ、残っていた種子もすべて発芽しました!
     ※種皮を削った後に残り4粒も発芽、発芽率100%!
  • ただし、削る方法は種子を傷つけてダメにするリスクもありますし、発芽後も自力で発芽したものと比較してすこし頼りない感じですので、最終手段として実行した方がよいです。
  • どこまでチョコレートになるのか、いまから成長が楽しみです。
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この記事を書いた人

2024年夏メンタルブレイクして休職していたある日、ふと立ち寄ったホームセンターで何気なく買ったサボテン。不思議な形をしているなぁとネットや図書館でいろいろと調べているうちに厳しい環境で生き抜く植物たちに感動、尊敬の意(愛)を抱いた。

それ以降、サボテンやユーフォルビア、塊根植物など、多肉の沼にはまったサラリーマン。種や幼苗から成長を見守ることが好き。
絶滅危惧種が多い多肉たち、輸入株もとっても魅力的だが、種から育て、そこからまた種を作って・・・いつかすべて自前で楽しめるようなサイクルができたらいいなと思いつつボタニカルライフを楽しんでいる。
歴は浅いが実生したときの経験を残して他の皆さんのためになればなぁと思いブログを始めた。

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