【実生記録】ペラルゴニウム・ロバツム① 播種→播種1か月後

プラントブラザーズでペラルゴニウム・ロバツムの種子を購入し、実生に挑戦しました。
この記事は、播種~播種1か月後までの成長記録です。
これから実生を考えている方、成長速度や播種方法などの参考になればと思います。
今回はスモークペーパーを使ってみました。

目次

ペラルゴニウム・ロバツムとは?

冬真っ盛りの1月、我が家の屋外組の植物たち(無加温フレーム)は成長がほぼ止まっているため、この季節でも変化を楽しめる冬型の種子を探していたところ、ロバツムのことを思い出し、プラントブラザーズに在庫があったため購入して実生に挑戦しました。

ぺラルゴニウム・ロバツムは、小型の塊根植物で塊根の大きさに比較して大き目な丸形の葉が特徴です。(葉の様子は後ほど写真で紹介します。)
インターネットか本か何だったか覚えていませんが、丸形の葉の写真を見たときに、塊根のワイルドさと葉の可愛さのアンバランスさに目を惹かれてずっと興味を持っていました。
ペラルゴニウムの塊根植物といえば、トリステがとても有名ですが、ロバツムもかわいいです。
ペラルゴニウムはどの種も葉が特徴的で個人的にとても好きです。

以下はペラルゴニウム・ロバツムの基本情報です。

  • 分類
    フクロソウ科ペラルゴニウム属
  • 学名
    Pelargonium lobatum (ペラルゴニウム・ロバツム)
  • 原産地
    南アフリカ西ケープ州ピケットバーグ周辺

ペラルゴニウム・ロバツムの原産地は、西ケープ州ピケットバーグ周辺で、Google Mapでみるとここら辺のようです。

ぺラルゴニウム・ロバツムの自生地

ピケットバーグの温度、月間降水量を@Weather Sparkさんで調べました。

ぺラルゴニウム・ロバツムの自生地の気温、降水量

おぉ、温度だけで見ると、なかなか日本と一致していそうな雰囲気を感じます。めずらしく。

冬は最低5℃程度、夏は最高34℃程度。若干東京の方が冬は寒いですが、そこを除けば東京の最低・最高気温は現地気温の内数になりそうです。

ただ、ピケットバーグは、昼夜の温度差が大きいですね。特に夏は最低最高気温差が20℃程度あり、夜は16℃程度まで下がるようです。
東京で最低気温が16℃を上回る期間は大体5月中旬~10月中旬なので、この期間は成長が鈍化するかもしれませんね。
そのためロバツムは冬型と一般でカテゴライズされているのでしょう。
我が家の屋外フレームはとても小さいので、昼夜の温度差は結構大きくできる(勝手になる)ので、春、秋、冬であれば屋外フレームが結構いい感じかもしれません。最低気温が5℃を下回る時期はケアが必要ですが。

一方で降水量ですが、ピケットバーグは東京とは真逆のようです。夏は雨が降らず、冬に降る。
冬は成長期なのでそれなりに水やりをするので、湿度を稼ぐことはできると思いますが、問題は夏です。
現地の夏はほとんど雨が降らないようなので、梅雨から台風シーズンが終わるまで蒸れとの闘いは避けられませんね。

まとめますと、東京周辺であればほぼ屋外で管理できそうな気がしています。
ただし、夏は蒸れに要注意、通風を!冬は氷点下になるような日は要注意、中に入れてあげて!という感じですね。

播種(2025/1/12)

プラントブラザーズさんで5粒購入したところ、おまけに1粒ついていたので、合計6粒が同封されていました。
種子はトリステとほぼ同じ形態ですね。種子にくるくるがついた種皮がついています。
種子が水分を含む土に触れると、くるくると回りながら土に潜っていくという機能をもっているそうです。

ぺラルゴニウム・ロバツムの種子
ぺラルゴニウム・ロバツムの種子


昨秋、同じくプラントブラザーズさんで購入したトリステは3/6で発芽率50%(その後1つは本葉を展開できずに☆になった)でしたが、低温湿潤処理で発芽まで1ヶ月かかりました。
1ヶ月間ほぼ毎日まだかまだかと冷蔵庫をドキドキしながら覗くのも楽しいは楽しいのですが、不安も感じます・・・。
なお、低温湿潤処理は、湿潤させたまま冷蔵庫など温度の低い環境に種子を置き、冬が近づいていると種子に感じさせて発芽スイッチをいれる方法でペラルゴニウムやオトンナなどの冬型コーデックスの実生によく使われる方法です。

そこで、発芽までの期間を短縮できないかなーと調査していると、金成コーデックスさんのブログにてスモークペーパーを使った方法が紹介されていました。
参考:金成コーデックス
早速、Amazonでスモークペーパーを購入し、低温湿潤処理にスモークペーパーを追加した方法でトライすることにしました。
実施した、播種方法は以下の通りです。

  • 前処理
    メネデールを100倍希釈、オーソサイド水和剤を800倍希釈した水に24時間含侵。
    24時間経過後、外皮を手で取り除く。
  • 用土
    100円ショップで購入した蓋つきのプラカップにキッチンペーパーを敷き、前処理で使ったメネデール+オーソサイド水を加えてひたひたにしたあと、小さく切ったスモークペーパーを追加。
    その上に種子を播種。
    種子の上に小さく切ったキッチンペーパーを乗せ、ふたをする。
    ※発芽したものから、プレステラに移します。

  • なし。冷蔵庫の中なので。
  • 温度
    冷蔵庫の野菜室内。おそらく4℃程度。
  • 湿度
    プラカップの蓋をしたままなので、相対湿度は100%。
ぺラルゴニウム・ロバツムをスモークペーパーの上に播種
ぺラルゴニウム・ロバツムをスモークペーパーの上に播種

ちなみにですが、以前トリステの実生をした際、冷蔵室に1か月いれても発芽しなかったので、寒すぎたかな?とおもって野菜室に移動してみたら数日で2つ発芽した経験があったので、今回も野菜室にいれてみることにしました。
一般的に冷蔵室は0~4℃、野菜室は4~8℃のようで、野菜室の方が少し温度が高いです。
たまたまかもしれませんがね。

播種から11日後、2つ発芽!!(2025/1/23)

播種後、毎日冷蔵庫をみてまだかなまだかなとやっていましたが、
播種から11日後に2粒が発芽しました!!!
前回スモークペーパーなしでトライしたトリステのときと比べると1/3の短さで発芽です。
同じ種子ではないので単純な比較はできないですが、スモークペーパー効果あるかもしれませんね。

わかりづらいかもしれませんが右上、左上の2粒から根がでています。
この2つは早速プレステラ90へ移植。
最終的には屋外に持っていきたいですが、ひとまずある程度大きくなるまでは、温度20~25℃のリビングにて、LED12時間照射(20,000ルクス程度)で育てていきます。

ぺラルゴニウム・ロバツム発芽

播種から3週間、さらに1粒発芽!(2025/2/1)

引き続き野菜室に種子を入れておいたところ、
播種から3週間経過してさらに1つが発芽しました!

ぺラルゴニウム・ロバツム発芽

種子の一つは少し潰れた感じがしているので、水を吸っていないか、中身がないか、あまり期待できない感じですね。

先に発芽2粒の様子は以下の通りです。これで発芽から1週間程度です。
根を無事に土に潜らせて双葉を展開できています。なかなか種皮がとれず、双葉の形が変になってしまいましたが・・たぶんきっと大丈夫でしょう。。。

ぺラルゴニウム・ロバツム子葉

播種から約3週間(2025/2/7)

播種から約3週間経ちました。
初めに発芽した2つは、双葉がうまく展開していませんでしたが、何とか本葉を展開し始めています。
なんともかわいらしい葉ですね~これが見たかったのです。

ぺラルゴニウム・ロバツム本葉
ぺラルゴニウム・ロバツム本葉

播種から約1ヶ月(2022/2/22)

播種して1ヶ月経ってから、もう1粒発芽しました。
残りの2粒もこれから発芽するかもしれないので、長めに様子を見ておこうと思います。
長男次男は2枚目の本葉が、3男も本葉が出始めました。4男は子葉が小さいですが、なんとか頑張ってほしいです。

ぺラルゴニウム・ロバツム播種から1ヶ月の様子。本葉。


まとめ

  • ペラルゴニウム・ロバツムの種子をプラント・ブラザーズさんで購入し、実生に挑戦しました。
  • 発芽率はいまのところ4/6!もしかするとこれからまだ増えるかも。
  • 今回は、低温湿潤処理+スモークペーパーを使ったところ、播種から約10日で発芽が開始しました。
    比較にはなりませんが、以前トリステを低温湿潤処理だけで発芽させた際は発芽開始まで1ヶ月かかったので、スモークペーパーの効果があるかもしれません。ただ、1ヶ月くらいで発芽してくる種もあるので何とも言えませんが・・・。
  • 発芽から3週間で本葉1枚、4週間で本葉2枚生えてくるペースで成長しています。
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この記事を書いた人

2024年夏メンタルブレイクして休職していたある日、ふと立ち寄ったホームセンターで何気なく買ったサボテン。不思議な形をしているなぁとネットや図書館でいろいろと調べているうちに厳しい環境で生き抜く植物たちに感動、尊敬の意(愛)を抱いた。

それ以降、サボテンやユーフォルビア、塊根植物など、多肉の沼にはまったサラリーマン。種や幼苗から成長を見守ることが好き。
絶滅危惧種が多い多肉たち、輸入株もとっても魅力的だが、種から育て、そこからまた種を作って・・・いつかすべて自前で楽しめるようなサイクルができたらいいなと思いつつボタニカルライフを楽しんでいる。
歴は浅いが実生したときの経験を残して他の皆さんのためになればなぁと思いブログを始めた。

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